ちょっとすてきなお話

先日ちょっと不思議でステキな体験があったので
このブログに残しておこうかなと思います。

 

1ヶ月ほど前でしょうか。畑作業をしていたら、

「ジャズベースをやろうかと思う」

と夫が言いました。それはすてきだね、と話しました。

なんでも昔(高校時代と言っていたかな)、「ジャズベースをやりたい」とお父さんに言ったら「音が大きくてうるさいからダメだ」と言われたらしく、

 

「それからなんだよね、なんかもういいやって思って遠ざかっちゃってたんだけど、やっぱりやりたいなって。」

 

と。

 

30年以上たった今でも持ち続けていた思いを、遂げる瞬間がきたのだなあと
嬉しく思いました。

 

4連休の最後の日、娘の習い事もなく、私も大きな仕事のほとんどが終わり、珍しく息子も用事がないということで、家族で夫のベース選びについて行きました。

生活クラブの宅配を待ってからでかけたので、東京に着く頃にはもう夕暮れ。

まずは御茶ノ水からベース探しスタートです。

 

1店舗目、下倉楽器御茶ノ水店。

老舗ってなんでこんなに店構えがいいんだろうか。。。

年月が降り積もった狭い階段も、女性社員の昔ながらの事務服も、磨き込まれたショーウィンドウの風格も、全てが楽器と調和してそこにありました。

夫は早速1階奥のベースコーナーへ。

実は彼は4連休のほとんどをベース探しにあてていて、それはそうですよね。長い間心の内にあったパッションのひとつなのですから、楽器選びも慎重になります。

私と子どもたちは中2階から2階、3階と登り、スタジオで練習をしているクラリネット奏者の音色に聞き入ったり、民族楽器を試して楽しんだり、息子が金管クラブで吹いていたトランペットの極上品をウィンドウ越しに愛でたりしていました。

20分ほど経って、もういちど1階に降りたら、
なんとあんなに慎重な夫が、すでにお会計モード。

 

「え⁈もう決めたの⁈」

「決めたよ」

「早い」

「早いよね。スルッと決まっちゃった。」

 

と。

 

こんなこと彼にしてはかなり珍しいのです。

なにはともあれ、青年期からの思いを遂げた瞬間を家族で見守ることができて、とても嬉しく思いました。

 

店を出ると、すっかり秋らしい風が吹いていて心地よく、少し肌寒いくらい。
持っていたケープを娘に巻きつけて、私は言いました。

 

「もう今日はさ、どっかで食べよう!お祝いだよ。銀座の鳥ぎん行きましょう。」

 

息子と娘は大喜び。銀座をぶらつくのが大好き、伊東屋さんで文具を見たり、木村屋さんで桜の塩漬けがのったあんぱんを買ったり、そして最後は銀座鳥ぎんさんで夕ご飯を食べるのが最高に好きな2人なのです。

銀座の路地裏ももうだいぶ少なくなってしまって寂しい気持ちもありますが、西5番外から入るこの路地が健在なのは嬉しい。

私たちが行くのはこちらのほう↓
ニュー鳥ぎんさん。

 

狭くて、人1人がようやく通れるような小さな階段が3階まで続いています。

お客様もひしめき合うようにお酒を飲んだり焼き鳥や釜飯を食べているけれど、1階でレジを打ってるおじさんも、2階の細面のお兄さんも、3階のお母さんもいつも元気に働いていらして、なんだろうか。。ここにはしっかり文化が残っている気がする。来るたびに幸せをくれる、最高のお店です。

 

私は深川で育ったので、&両親の友人たちが銀座で個展を開いたりすると必ずと言っていいほどニュー鳥ぎんさんで打ち上げだったため、思い入れの深い場所。

同じく東京で育ち銀座ライオンにいつも行っていた夫も、銀座は思い出深い街なのだそうで、私たち夫婦の幸せが、色濃く子どもたちにも受け継がれている実感があります。

 

さて、そんなこんなで、となると、預金を引き出さななくては。

 

「ちょっと待っててね。そこのコンビニで預金おろしてくるから」

 

すると夫が、

 

「いや、今日はごちそうするよ。おやじのお金だから。」

 

と。

 

なんと。。。。

 

私は全く知らなかったのだけど、

 

夫は、お義父さんが残してくれた遺産を兄弟で分けて、
自分の手元に残ったお金の一部でジャズベースを買ったのだとか。

そして、自分が想定していたのよりもだいぶ安く、しかもとても好みのものが一発で見つかったから、残りのお金で鳥ぎんに行きましょう、ということなのでした。

 

そしてその時、私は気づきました。その日はお彼岸だったんです。

 

「すごい。。。。じゃあ、天国のお義父さんがベースを買ってくれて、これから孫たちに鳥ぎんで焼き鳥と釜飯をごちそうしてくれるってことなんだ!」

 

「そういうことになるね。すごいね」

 

と。

 

こんなことってあるんですね。

 

時空を隔てて、あの時夫が離せなかった思いを叶えさせてくれて、
さらに嫁と孫たちにごちそうまでしてくれるなんて。

 

なんて粋な計らいなんだろう。。。。

 

もしかしたらお義父さんもあの時ダメと言ってしまったことを悔やんで、こんなすてきな流れを運んでくれたのかもしれません。

 

息子と娘は次の日もずっと「楽しかったね。美味しかったね」と2人で言いあっていました。

 

ちょっとすてきなお彼岸のエピソード、みなさんにおすそ分けでした?

 

みなさま、お体に十分氣を付けられて
豊かな秋をお過ごしください!

 

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